先月父が他界し、父のことをほとんど知らないことに気づきました。対話が少なかったし、家にいても自分の世界で生きているような人だったので、家族らしいことをしてきましたかと聞かれたら、「……?」となります。

それでも、涙が止まりません。父を失って、自分の魂の一部を持っていかれてしまったような気持ちになってしまい、毎日泣いてしまって、しばらくなにかを作る気になれませんでした。
ドイツに住んでいる姉が帰国して側にいてくれたおかげで、出かけたり笑ったり一緒に泣いたりが出来たのですが、帰ってしまうと喪失感に襲われてしまい、ものすごく戸惑いました。


4月の毎日の絵作りは、父をテーマに、父が残した書き物や写真などをもとに描きました。父を知るためでもあり、私自身をどうにか動かすための行動でした。
父の死を知ってから死に関する本を複数読み、それらに共通して書かれていたことは、「哀しみと向き合うことが大事」ということでした。忙しくしたり考えないようにしていると、後々自分の心に歪みが出てきてしまうんだそうです。今向き合っておかないと、動けなくなる気がしました。


今日はどうしよう、何を描こうと机に向かって、でも発作のように泣いてしまって、哀しみだけではなくて喜びや笑うこともあるので感情がぐちゃぐちゃになりながらなんとか手を動かして、絵を描くことで1日をちゃんと全うした気持ちになれました。


これでいったん父をテーマにした毎日の絵作りは終わりにしますが、また描くこともあると思います。ご覧いただき、ありがとうございました。
最後はいつ描いたかもわからない、父の机にずっと飾られていた(はがすのが面倒くさかっただけかもしれないけど)、私の幼少期の絵です。
少なからずとも、私を想ってくれていたのだと信じて。